真理

わが茶や花の宗匠のやり口を知っている人はだれでも、彼らが宗教的の尊敬をもって花を見る事に気がついたに違いない。
彼らは一枝一条もみだりに切り取る事をしないで、おのが心に描く美的配合を目的に注意深く選択する。
彼らは、もし絶対に必要の度を越えて万一切り取るようなことがあると、これを恥とした。

-岡倉天心茶の本より-

花物語を撮影するようになりこの言葉が私の心に深く訴えかける。
これは全てに対しての真理でもあるように思う。
人は過度に物質を得れば、物質世界に生きようとすれば、粗末にする、忘れる、次を求める、満足しない。
そこから生み出されるものは腐敗であり、創造とは足りないこと(不完全)から生まれると私は信じる。